大統領選挙後翌年の1月6日は重要なのか?

 202116日に議会に群衆が乱入した事件以前は、16日に開かれる上院下院合同議会は形式的な儀式にすぎないと考えられていて、これについて関心を持つ人は少なかったのではないでしょうか。共和党のある下院議員のChief of staffをしていた元同僚は、暴動があったあの日は、その議員のスタッフ全員の無事を確認していたようです。話を聞いているだけで、当時の緊張感が伝わってくる感じがしました。

アメリカの大統領選挙は直接選挙ではありません。つまり、国民が直接大統領を選ぶのではなく、国民は各州の選挙人団に投票し、その選挙人団が大統領に投票するという形をとっています。ここでは、アメリカ大統領選挙制度の説明は割愛しますが、選挙翌年の16日に選挙の最後の仕上げとして、選挙人の投票数を数えて確認する手続きが上院下院合同で開かれる議会で行われます。この議会での議長は副大統領となります。ここでは詳しく説明しませんが、一定の条件の下で異議申し立ての手続きも定められています。実際に202116日には、アリゾナ州とペンシルバニア州の投票について意義が述べられましたが、上院も下院もこの異議を拒否しました。最後に議長である副大統領が選挙人の投票結果を発表しますが、これは手続的なもので、副大統領に投票の結果を覆す権限はありません。2021年の16日の出来事によって、2022年にElectoral Count Reform Act of 2022が制定されて、この点が明確に規定されました(3 U.S.C. §15(b))

アメリカの大統領として選ばれるためには、選挙人の過半数の票を得る必要があります。現在の過半数を得るには270票が必要です。もし、例えば、3名の大統領立候補者がいたために、だれ一人とも過半数を得ることができなかった場合等は、議会で大統領を決定することになります。

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