1974年通商法201条による関税
先日から関税シリーズとして、関税を課す権限は議会にあるけれども、議会が法律を制定してその範囲内で大統領に関税を課す権限を与えている場合について説明しています。
今回は、1974年通商法201条について簡単に説明します。本条に基づいて関税が課されるためには、まず、International
Trade Commission (国際貿易委員会(ITC))が特定品に関し国内産業に対して損害を与えるかどうかを201条に基づいて調査することが必要です。この調査は、ITCが自らの判断で行うこともできますが、損害を受けている当事者の申立てや、大統領、USTR(Office of
the United States Trade Representative、アメリカ合衆国通商代表部)、下院の歳入委員会、または上院財政委員会による要求によって行われます。
ITCは、原則として180日以内に国内産業への重大な損害の有無につき結論を出し、報告書を作成します。ITCが重大な損害がある、またはその恐れがあると判断した場合、大統領に対し推奨する行動を報告書に含めます。その推奨する行動の中に関税を課すことも含まれます。
大統領は、ITCから重大な損害を肯定する報告書を受領してから60日以内に関税を含む適切な行動をとることが求められます。関税率及び関税を課す期間について法定の制限があります。関税を課した後もITCは、その効果についてモニタリングする必要があり、3年を超えた場合は、報告書を作成します。
1974年通商法201条に基づく関税は、ITCが特定品に関する国内産業への重大な損害またはその恐れがあるか調査することが必要となるので、大統領が特定の国からの全輸入品について、調査なしに一律に関税を課すというようなことは、この法律上認められていません。
例えばソーラーパネルに課された関税は1974年通商法201条に基づいています。