下院本会議での審議方法 -Suspension of rulesとSpecial Rules

アメリカの下院議院の本会議の審議での手続き(法案補正の方法や議論の時間や配分等)について、「Suspension of rules」という方法で審議される場合が結構あります。このSuspension of rulesで審議される場合は、討論の時間が合計で40分に制限され、本会議での補正が認められません。ただ、Suspension of rulesでの審議をすることについては、下院議長しかその申立てをすることが出来ないだけでなく、3分の2の多数で可決される必要があります。必然的に両党で明確な争い等がない法案の審議での方法となります。

では、Suspension of rulesで審議が出来ないような場合は、どのような手続きで審議するのでしょうか。その法案ごとに下院議院のSpecial Rulesによる審議が一般的です。この手続きによる場合、まずは、Special Rulesを定め、それを承認するかについて投票を行い、多数決で可決した後に、その手続きに基づいて本会議の審議を進めることになります。

Special Rulesで決定される事項の例としては、法案を審議する際に下院が使用する手続き上の枠組みを特定すること、一般的な討論の時間やその配分について、討論及び対象と対象となる基本法文を定めること、修正手続きの内容を明確にし、既存の規則を調整または免除し、異議申立て(Point of order)が提起されるのを制限すること等が含まれます。

上院では、原則として討論の制限時間が定められておらず、討論終結動議 (cloture)5分の3以上(60票)の投票で可決しないと法案自体の投票に進むことが出来ませんが、下院では、討論の制限時間が決められます。通常、関連する委員会の議長(多数党)とRanking member(少数党)が決められた時間を各党で管理します。

既存の規則の調整または免除についてですが、例えば、下院の規則では本会議での審議の72時間前までに委員会のレポートがアクセス可能になることが要求されていますが、Special ruleでそれを免除することも可能です。

討議の対象となる基本法文についてですが、最初に法案が下院にIntroduceされた後に、委員会で補正されている場合、どの法文案を基本とするのかを決めることになります。

法案の補正について、補正を一切認めないSpecial ruleを「closed」といい、一定の限られた方法で補正を認めるSpecial ruleを「structured」といい、元々の規則にある補正の制限(例えば関連性ある補正に限定)を除き制限なく広く補正を認めるのを「open」と呼びます。これに加えて補正に一定の制限を加えた「modified open」というのもあります。

Special rulesを採用するかの投票を行い、可決された場合に、このSpecial rulesに基づいて実際の法案の審議が行われます。

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