大統領は自由に関税をかけることが出来るのか?
アメリカは、建国当時から絶対的権力を持つ王を作らないために、国の権限を分割して別の機関に与えるという発想がありました。今でも、大統領が全てなんでもできるような制度にはなっていません。関税をかけることも同じです。ですから、次期大統領がこれをやるとか、あれをやると言っていても、実際それがどの程度容易にできるのかを知るために、制度を知ることは重要です。
現在、大統領が議会の承認なしに関税をかけることができる根拠として知られているのは、通商法301条と通商拡大法232条です。ここで、これらの法律の内容には触れませんが、大統領はこの法律の権限内で関税をかけることが出来ます。その範囲を逸脱した場合、裁判所に訴えられる可能性が出てきます。ただ、その判決が出される前に、関税措置が一時停止されるかどうかは、また別の問題です。という感じで、立法、司法からのチェック・アンド・バランスが働くことになっています。
中国については、既に議会での動きがあって、中国に対する最恵国待遇を廃止する法案が下院で出されています。