これから本番のReconciliation Bill -減税法

 以前、「共和党はどうやって減税法案を成立させるつもり?」という投稿で、1974年の議会予算法(Budget Act)第310条で定められている「reconciliation bill(財政調整法)」を使って減税法を成立させようとしていますという説明をさせていただきました。

Reconciliation billでは、上院での討論の時間が制限されているので、討論終結の決議に必要な60票が不要となり、上院でも過半数によって法案を可決することが可能になります。つまり100名の上院議員のうちトランプ大統領と同じ政党である53名の共和党所属の議員のみで、可決することが可能です。

ただ、以前ご説明した通り、いきなりreconciliation billを起案して両院で可決するというわけにはいきません。まずは、両院で同じ内容のbudget resolution(予算決議)を可決することが要求されますし、この予算決議には、特定の委員会にその管轄に関連する直接支出(direct spending)、歳入、または債務上限の法律を変更するための法律案を作成報告するように指示する「reconciliation instruction(財政調整指示)」が含まれなければなりません。

当初、上院と下院で違う内容のbudget resolution(予算決議)が可決されていましたが、2025410日、下院が上院で可決されたbudget resolution(予算決議)を可決したことにより、最初のハードルを乗り越えました。次のステップとして、管轄のある委員会によりreconciliation instruction(財政調整指示)に基づいて、法律案が起案され、それらが包括的(omnibus)なreconciliation billにまとめられることになります。

現在、どのようなreconciliation billが出来上がって来るのか、皆が注目している段階です。Congressional Research Serviceのレポートによると、歴史的には、budget resolutionが可決されてからreconciliation billが成立するまで平均で152日かかっているとのことですが、最短は28日で、最長は385日かかっているとのことです。

関税の影響で景気が停滞していると言われている今、減税法を一刻も早く成立させたいという共和党の思惑がありますが、減税の原資について共和党の中でも完全にはまとまっていないと言われており、どの程度かかるのか不明です。

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